マイナンバーに他人口座を誤登録 人為ミス、被害確認されず

河野太郎デジタル相

 河野太郎デジタル相は23日の記者会見で、マイナンバーと公金受取口座をひも付けして登録する手続きで、誤って他人の口座が登録されるトラブルが複数発生したと明らかにした。人為的ミスが原因。誤って入金するなどの被害は確認されていないという。

 自治体の窓口にある共用の端末で、前の利用者が使用後にログアウトせず、そのまま次の利用者の作業をしたのが原因。福島市で4件確認され、他の自治体でも発生したという。マニュアル上は利用者本人による作業が原則だが、福島市によると、4件は市の支援員が代理で操作していた。

 河野氏は「国民に安心してもらう観点から登録されている口座を総点検する」とした。

 マイナンバーと公金受取口座をひも付けする手続きは昨年3月に始まった。登録すれば通帳のコピーを役所に提出しなくても給付金を受け取れる。

 登録は任意で1人1口座。マイナカード取得者向けサイト「マイナポータル」で手続きできる。ただ福島市の担当者は「デジタル機器に不慣れな方が窓口を利用するので、操作を頼まれることが多い」と話す。

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