深堀好敏さんが死去 長崎の被爆写真収集に尽力

深堀好敏さん

 被爆直後の長崎の様子を捉えた写真の収集や検証に尽力した長崎平和推進協会の写真資料調査部会前部会長、深堀好敏(ふかほり・よしとし)さんが21日、死去した。94歳。長崎市出身。関係者が23日、明らかにした。

 16歳の時、爆心地から3.6キロの動員先の県事務所で被爆。戦後は病院に事務職員として勤めながら、修学旅行生らに体験を語った。1979年、有志らで被爆直後の街の様子を捉えた写真の収集を開始。4千枚以上を調査し、長崎市が2013年に始めた米国立公文書館における資料収集にも同行した。

 17年8月の平和祈念式典では被爆者代表として「平和への誓い」で、原爆の恐ろしさを訴えた。

原爆投下翌日に長崎で撮影された写真の説明をする深堀好敏さん=2017年8月、長崎市立図書館

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