元国交次官メトロ会長退任 人事介入問題で引責

本田勝氏

 政府は23日の閣議で、民間企業「空港施設」の人事に介入した元国土交通省事務次官本田勝氏が東京メトロ会長を退任する人事を了解した。本田氏が「自らの言動が会社や客に多大な迷惑をかけ、深く反省している。任期満了に伴い、退任したい」と申し出た。来月開催の株主総会と取締役会で正式に決定する。

 本田氏は閣議了解を経て19年6月に会長に就任。来月で任期が切れる。

 本田氏は昨年12月、空港施設首脳に「有力な(国交省)OBの名代」「国交省としてあらゆる形でサポートする」と告げ、当時副社長だった国交省OBの社長昇格を要求。聴取には「権限をかさに何かをお願いする趣旨ではない」と説明していた。

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