PONOS RACING発足。FIA-F4/FRJ参戦、代表自らル・マンにも。「若手育成や業界の発展に貢献したい」

 5月23日、京都府京都市に本拠を置くポノス株式会社は、“PONOS RACING(ポノス・レーシング)”を発足させモーターレーシング事業を開始すると発表した。

 1990年創業のポノスは、スマートフォン向けオリジナルゲームの企画・開発を行う企業だ。代表作である『にゃんこ大戦争』は、アプリの累計ダウンロード数が8200万に上るヒットを記録している。

 同社はこれまでもモータースポーツの世界と関わりを持ち、F1やスーパーGT、全日本スーパーフォーミュラ選手権など、さまざまなレースシリーズでスポンサー活動を行ってきた。また、代表取締役社長である辻子依旦はスーパーGT GT300クラスを戦うGAINERの総監督を務める一方で、自らレーシングカーのステアリングを握りFRJフォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズチャンピオンシップやGTワールドチャレンジ・アジアに参戦している。

 そんなポノスが自社チームとなるPONOS RACINGを立ち上げ、FIA-F4選手権とFRJというふたつの国内フォーミュラシリーズに挑むことがアナウンスされた。スーパーGTのサポートイベントとして開催されている前者では大宮賢人を起用。一方のFRJでは辻子と大木一輝の2名がPONOSの45号車をシェアすることなっている。実際、今季第1戦富士では辻子が、第2戦鈴鹿は大木が同チームからエントリーし各レースを戦った。

 なお既報のとおり、PONOS RACINGは今年100周年の記念大会として行われるル・マン24時間レースのLMGTEアマクラスに『フェラーリ488 GTEエボ』で参戦する。ケッセル・レーシングの74号車のラインアップとしてアニバーサリーイヤーのル・マンに挑戦する布陣は辻子、ケイ・コッツォリーノ、横溝直輝の3名だ。

 経験豊富なふたりの強力ドライバーとともにル・マンに初挑戦する辻子はPONOS RACING発足に際し、プレスリリースを通じて次のように語っている。

「私は子供の頃からモータースポーツを愛しており、レーシングチームに大きな憧れを抱いておりました」

「PONOSの考えるビジョン『ゲームで世界中のお客様を笑顔にすること、エンターテインメントの可能性を追求していくこと』ですが、レースでも同じく沢山のお客様を笑顔にするエンターテインメントの可能性を秘めていると考えております」

「今後は若手ドライバーの育成や、レース業界の発展にPONOS RACING通じて貢献して参りたいと思います」

■PONOS RACING参戦情報

レース名:FIA-F4選手権
チーム情報:PONOS F110 #45ドライバー大宮賢人

レース名:フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズチャンピオンシップ
チーム情報:#45ドライバー辻子依旦、大木一輝

レース名:WEC世界耐久選手権第4戦ル・マン24時間
チーム情報:フェラーリ488 GTEエボ #74ドライバー辻子依旦、ケイ・コッツォリーノ、横溝直輝

74号車フェラーリ488 GTEエボでル・マン24時間レースに挑む(左から)ケイ・コッツォリーノ、辻子依旦、横溝直輝
6月のル・マンに向け、モンツァでテストを行った74号車フェラーリ488 GTEエボ
ケッセル・レーシングのバナーの下、2023年ル・マン24時間レースのLMGTEアマクラスに参戦するPONOS RACINGの『フェラーリ488 GTEエボ』カラーリングイメージ
2023 FRJ 富士大会 第1戦決勝 マスタークラスを制した辻子依旦とPONOS RACING

© 株式会社三栄