今治市は、大三島支所に勤務していた元会計年度任用職員が、市の関係団体の運営費など約350万円を着服していたと発表しました。
今治市によりますと、着服していたのは、昨年度、大三島支所に会計年度任用職員として、勤務していた60代の男性です。
この元職員は「大三島地区自治会」をはじめ、市が関係する3団体などの経理事務を担当していて、昨年度の1年間に運営費など計約350万円を私的流用したということです。
今月16日、管理職が団体の決算書と通帳を照らし合わせた際、不自然な会計処理に気づき、確認したところ元職員は着服を認め「住宅ローンなどに使った」などと説明したということです。
この元職員は今治市の正職員として勤務し、定年後、会計年度任用職員などとして採用されていました。
市と3つの団体は、着服した運営費が全額弁済されていることなどから、刑事告発や告訴はしない方針です。
一方、市は、今回の原因として1人の職員が通帳と印鑑を管理し、現金の引き出しも上司の承認が必要ないなど、チェック体制の甘さを挙げていて、今後、改善を図るということです。