自民・公明の連立に亀裂?衆院選注目選挙区・東京28区を解説!選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2023年5月22日に公開された動画のテーマは……どこよりも早い?衆院選注目選挙区特集!東京28区

ゲストに選挙プランナーの松田馨氏をお招きし、衆院選・東京28区における自公の候補者調整について語っていただきました。

公明党が東京で強気の候補者擁立?その事情とは?

【このトピックのポイント】
・東京28区で自公の候補者調整が難航。自民党は公明党の候補者擁立を認めない方針
・自民党は選挙区が減った分をカバーしたい。公明党は小選挙区で議席を増やしたい
・自公の相互推薦が無くなれば野党にチャンス到来。議席予想は大きく変わる

東京28区で与党の候補者調整難航

10増10減の区割り改正で新設された東京28区での候補者擁立を公明党が自民党に打診。公明党は協力しなければ東京での選挙協力を白紙撤回する旨を示唆したものの、自民党は認めない方針を公明党に伝えたとのことです。

松田氏「いやー、これは本当に難航しているみたいなんですよね」

今回の区割り改正で選挙区が減る地域には自民党の現職が多く、自民党としては選挙区が減った分を補てんしなければなりません。そのために新設の選挙区に候補者を擁立したいという思いがあります。

一方で、公明党は今回の統一地方選挙で前回より50万票減らし、直近の国政選挙も比例代表での獲得票が減ってきています。そのため、小選挙区での議席獲得が必須。さらに関西ではこれまで選挙協力してきた維新が6選挙区で候補擁立に意欲を示しています。

そういった事情の中で今回自民党現職のいない選挙区が新しくできるということで、公明党にとっては議席獲得の好機と言えます。松田氏は「ここで小選挙区取らないと党として厳しいという公明党の事情もある」とコメント。両党とも譲れない事情があるようです。

東京28区の候補者擁立に関しては、自民党が認めなければ公明党は東京の他の選挙区で自民候補を推薦しない姿勢を示すなど、かなり強気に出た印象があります。

もし公明党の推薦が無くなれば自民党は1万から2万ほどの票を減らすと考えられ、無党派層が多い東京では競り負ける候補が出てくる可能性があります。

一方で、公明党はこれまで自民党の候補が投票を呼びかけてきた比例票を失いかねません。ただ、自民党の比例への投票呼びかけは候補者によってムラもあり、その状況を把握している公明党にとっては不満もあっただろうと松田氏は推測します。

また、自民党から見ると自公連立の中で公明党の政策に譲歩してきた気持ちもあります。松田氏は「双方の積もり積もったものがある中で、今回はどう落とすのかが本当に分からない」とコメントしました。

MC千葉佳織「対立してしまうと公明党に不利なのではと思ったけど、現状きちんと協力できていない可能性もあるというなかでの、一歩踏み込んだ宣言だったのかもしれないということですね」

しかし、このまま対立する状況が続けば自民党にとっても公明党にとっても決してプラスにはならず、野党にとっては大きなチャンスです。松田氏は「相互推薦が無くなると東京の議席予想は大きく変わりますね」とコメントしました。

10増10減に伴う公明党の擁立方針

10増10減に伴い、公明党は東京28区以外でも各地で候補者を擁立する方針を明らかにしています。

松田氏「全部揉めてます。東京28区が一番やばい揉め方してますけど」

松田氏によると、これらの候補者擁立はそれぞれの自民党都連・県連との交渉がしっかりと成される前に発表しており、それが揉める要因となっているようです。

新設の選挙区ということもあり、公明党も党勢拡大のために候補者擁立を狙うのは当然のこと。一方で自民党も譲れない事情があり、今後の動きが気になるところです。

動画本編はこちら!

自民党と公明党の候補者調整が難航!両党の譲れない事情とは?

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