静岡県内への移住者過去最多 移住者獲得へ 静岡市“お試し”事業とは…

静岡県は先週、2022年度の県内への移住者数が過去最多になったと発表した。静岡市では移住に繋げる施策として“お試し”事業が好評だという。

県によると、2022年度の県内への移住者は2634人で、調査を始めた2015年度以降最多となった。2022年度の移住者数は、前の年度を766人上回るなど、コロナ禍に入って以降は増加傾向になっている。移住者数を市町別にみると、浜松市は390人、静岡市は255人、沼津市は253人などで県内の35市町中、18市町で過去最多となった。移住者が増加傾向にある背景には何があるのだろうか?

2022年度の移住者が2番目に多かった静岡市では“お試し”事業が好評だという。お試し事業とは、静岡市を拠点に事業展開や、サテライトオフィスの検討をしている企業が、市の補助金を利用し、“お試し”でビジネスを行うことができる施策。市によると、対象の施設は市内に20か所以上あり、施設利用料や宿泊費、交通費を、最大50万円まで補助するとうことだ。利用した企業の反応は…。

(dialog 森 翔平 取締役)

「事業展開するとき、最初に人も費用もコストをかけるのはハードルは高い」「行政の制度を使うことで、取りかかりにハードルが下がるため、とてもいい制度」「人員をもっと増やし、事業規模を大きくするのが一つの目標」「静岡にいないメンバーも移住を含めて、静岡に来てもらい盛り上げていきたい」

静岡市を拠点に置く理由や今後の移住を検討するうえで、東京や名古屋から新幹線で1時間といった立地も魅力だという。また市は、この他にも、日帰りから4泊5日まで、静岡市でのテレワークを体験することができる施策も実施している。どちらの施策も好評で、事業全体でこれまで約20人が移住したという。

(静岡市 産業振興課 阿部 学さん)

「右肩上がりで利用者が増えている」「利用した人からも静岡でビジネス環境を試すことができたと好評」「東京の方は富士山を見ながら仕事をしたり、海を見ながら仕事をしたり」「実際に足を運んで静岡を肌で感じてほしい」

お試しから繋がる移住。静岡市は移住後に、移住者が抱える不安の解消に向けた取り組みにも力を入れていく方針だ。

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