“中古車バブル”はじけてお手頃に 半導体不足解消&新車の納期短縮も「今が買い時?」=静岡

2022年に高騰していた中古車の販売価格が急激に下落し、お手頃な価格に戻ってきています。いわば「バブルがはじけた」状況なんですが、実際に今がお買い得なのでしょうか?

静岡市葵区にある自動車販売店「Myu」は、新車から中古車まで幅広く取り扱っています。

<Myu 小林都代子さん>

Q.最近の中古車の価格は?

「例えば、このハリアーなんですけど、一番ピーク時だと買い取りの相場が450万円くらい。今だと、360万から370万円くらいで、90万円くらい差が出ている」

Q.ピーク時はいつ?

「去年の8月から9月くらい」

こちらの店では23年に入り中古車の販売価格に劇的な変化がありました。22年9月ごろにピークを迎えた中古車の価格、平均取引価格は、22年9月には122万1000円まで上昇。その後は高い水準を保っていましたが、23年3月には89万8000円となり30万円以上、下落しています。中古車が安くなった要因の一つに新車の納期が早まったことがあります。

<Myu 小林都代子さん>

「半導体不足やコロナの影響で納期がすごくかかっていたのが、少し改善されてきていて、ちょっと早まってきている」

人気の軽自動車を例にとると…22年の9月ごろまでは納車に半年以上掛かっていましたが、今は4か月くらいにまで短縮されています。世界的な半導体不足で新車の供給が遅れ、新車から中古車への乗りかえがなく、中古車市場の車が少なくなり、価格が高騰したことが中古車バブルの仕組みでした。

しかし、世界的に半導体の供給量が増加したことで新車の納期が早まり、今まで乗っていた車を下取りに出す人が増え、市場に流入。その結果、中古車が増加し、価格も下落することになったのです。世界中で売買される中古車は各国の経済環境がダイレクトに価格に表れるため、販売する側にはリスクがあると言います。

<Myu 小林都代子さん>

「ちょっと前に高い時期に買い取りした車をこれから売るので、少し市場相場が下がってしまっているので、赤字の車が出てきたりとか利益が出ない車があったりとか、そこがちょっと不安」

ただ、そのような状況でも人気の車種は車の状態にもよりますが、価格は落ちづらいと言います。

<Myu 小林都代子さん>

「代表的なのが、こちらのアルファードになるんですが、こちらの車は7年落ちになるが、市場の相場価格では、330万から340万円くらいで販売されている」

そのほかにも、車高が高くスライドドア機能が付いている軽自動車なども人気で、中古車の販売価格は二極化が進みつつある状況です。そこで気になるのが、今は中古車を買うチャンスなのか?

<Myu 小林都代子さん>

「今は、(価格が)下がってきている時なので買い時だとは思うけど、新車も良い所があるので、どうしようか迷っている時は、相談してほしい」

中古車市場に大きな影響を与える半導体。静岡経済研究所によりますと半導体不足の完全な解消は2024年以降になる予想です。

しかし、中古車の価格については半導体不足の解消に伴い下降し、徐々にコロナ禍前の水準に戻るということです。

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