ロシアが掃討作戦、テロで捜査 ウクライナ側から百人侵入か

ウクライナ東部ドネツク州バフムトの前線で物資を運ぶウクライナ兵=22日(AP=共同)

 ロシア軍などは23日もウクライナと国境を接する西部ベルゴロド州で、ウクライナ側から侵入したとみられる破壊工作グループの掃討作戦を実施した。グラトコフ州知事によると、避難の最中に80代の女性1人が死亡。負傷者は12人になった。

 グラトコフ氏は23日、州内に飛来した複数の無人機(ドローン)が対空システムで撃墜されたと通信アプリで明らかにした。国防省は23日、70人以上を殺害、装甲車やトラック計9台を破壊して撃退したと発表。連邦捜査委員会はテロ容疑で捜査を開始したと発表した。

 治安情報に詳しいロシアのメディア「SHOT」は23日、消息筋の話として、22日にウクライナ側から装甲車約10台で100人近い部隊が侵入。ロシア側の反撃で少なくとも39人が殺害されたと伝えた。ロシア当局は確認していない。

 ロシアのペスコフ大統領報道官は23日、「事態は深刻だ」として再発防止の努力が必要だと述べた。侵入したのは民族や国籍に関係なく「ウクライナ側の武装勢力だ」と強調した。

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