なぜ?日本代表、森保監督が頑なに呼ばなくなった5名

6月にエルサルバドル代表、ペルー代表と対戦することが決まった日本代表。メンバー発表は5月25日(木)に行われる。

欧州のシーズン終了後の試合だけにどのようなメンバーで臨むのか気になるところだが、そのメンバー発表では毎回、誰を呼ぶ・呼ばないで論争になっている。

そこで問題提起の意味も込めて、森保一監督が「呼ばなさすぎて論争になっている5名」をご紹介しよう。

旗手 怜央(セルティック)

所属クラブ:セルティック(スコットランド)
日本代表の出場数:1試合0ゴール
最後の招集:2022年9月

旗手は、ワールドカップ前の親善試合で招集されたものの1分も出場機会を与えられず本大会も落選。大会後に刷新された新チームにおいても選ばれなかった。

森保監督との関係は元々は良好なはずであった。東京五輪のU-24代表には定期的に招集され、短期決戦に必要な彼のユーティリティ性を指揮官は重宝していた。

昨年3月、旗手の起用法について問われた森保監督は「今やっているポジションが一番」としつつも「複数のポジションでの起用も考えている」と発言していた。

ただ旗手本人は「(可能なら)インサイドハーフで出させてもらえると嬉しい」とコメント。その辺りから、森保監督と旗手との間にズレが生じていたのかもしれない。

奥川 雅也(ビーレフェルト)

所属クラブ:アルミニア・ビーレフェルト(ドイツ)
日本代表の出場数:0試合0ゴール
最後の招集:2020年11月

“古都のネイマール”と呼ばれた変幻自在のドリブラーも27歳になった現在まで日本代表とは縁がない。

レッドブル・ザルツブルク時代の2020年11月に一度招集を受けている。しかし当時はコロナ禍真っ只中でチームには感染が拡大しており、奥川は大事をとって招集を取りやめることになった。

それ以降一度も招集されていない。ドイツの最高峰であるブンデスリーガにおいて8ゴールを決めた2021-22シーズンでさえ、お呼びがかからなかった。

日本代表のサイドには確かに三笘薫、中村敬斗とドリブラーが揃っている。それでも両足が扱え、両サイドが可能な彼を一度は試してみてもいいのではないだろうか。

古橋 亨梧(セルティック)

所属クラブ:セルティック(スコットランド)
日本代表の出場数:16試合3ゴール
最後の招集:2022年9月

今シーズンの古橋は神がかっている。公式戦で30以上の得点を記録し、日本人選手として初となる欧州リーグでの得点王はもう目と鼻の先だ。

28歳のFWは今やクラブの伝説的選手ヘンリク・ラーションと比較され始めているが、それほどの活躍をしていてもワールドカップの26名からは外れ、大会後の最初の招集にもその名前はなかった。

確かに日本代表の古橋は惨憺たるものである。16試合3得点という数字以上にチームの戦術に全く合っておらず、彼が入ると機能不全に陥っていたのは明らかだ。

それでも点を取る能力に関して彼の右に出る者はいない。個々の才能に合わせた戦い方を模索するのも指揮官として必要なようにも思えるが。

鈴木 優磨(鹿島アントラーズ)

所属クラブ:鹿島アントラーズ(日本)
日本代表の出場数:0試合0ゴール
最後の招集:2018年11月

2022年に最も「待望論の是非」が論じられたのは毀誉褒貶が激しいこの男だろう。

鈴木はACLでMVPを獲得した2018年11月、一度だけ日本代表から招集を受けているが負傷によって辞退。以降は一度も呼ばれていない。

ベルギー時代に17ゴールを奪っても、昨年Jリーグに復帰し上田綺世とのコンビで大暴れした時期でさえ、国内組だけのE-1選手権にすら呼ばれなかった。

鈴木自身が乗り気ではないことを明言しているが、一説には、森保監督を批判するSNSでの投稿に鈴木が(いいね!)を押したことが理由とも。真相は定かではない。

代表の1トップに最も相応しい人材の一人だけに、ちょっとしたボタンの掛け違いから27歳の彼がこのままフェードアウトするのはあまりにも惜しい。

中村 航輔(ポルティモネンセ)

所属クラブ:ポルティモネンセ(ポルトガル)
日本代表の出場数:6試合0ゴール
最後の招集:2021年6月

日本代表の未来を担うとされた中村航輔だが度重なる脳震とうにより調子を落とし、いつしか代表からその名前が見られなくなった。

だが今季は環境的にハングリーなポルトガルの地で野性の勘を取り戻したかのようにビッグセーブを連発、リーグ全体でも高い評価を受けている。

特に日本時代と一変したワイルドな風貌と外国人GKのようなド派手なセービングは迫力十分。そんな中村に対する復帰への待望論は高まったが、3月の代表戦では呼ばれなかった。

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確かに谷晃生、大迫敬介、鈴木彩艶とった若く優秀なGKが出てきている。それでも権田修一が外れた今なら、28歳の彼が一番手になってもおかしくないはずだ。

復活して間もないだけに判断するのは時期尚早だが、ここ数年の人選をみると森保監督は“長身で体格のいいGK”を望んでいるようにも映る。

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