中ロ、G7対抗で結束誇示 米欧の制裁「共同で対処」

ロシアのミシュスチン首相、中国の習近平国家主席(ともにタス=共同)

 【北京共同】ロシアのミシュスチン首相は24日、中国の李強首相と北京で会談し、両国関係は「かつてないほど高いレベルにある」と述べて結束を誇示した。ウクライナ侵攻を巡る米欧の対ロ制裁に「共同で対処したい」と強調。李氏は経済協力を拡大する考えを示した。先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)で中ロに厳しい姿勢を示したG7に連携して対抗する姿勢を鮮明にした。

 制裁でロシア経済が打撃を受ける中、中ロは経済関係の強化に向けた複数の合意文書を交わした。ロシアのメディアやロイター通信が伝えた。ミシュスチン氏は2020年の首相就任後、初の訪中。習近平国家主席とも会談した。

 G7などはロシアの石油収入を減らして戦費調達を困難にするため、ロシア産の原油や石油製品に上限価格を設定する制裁を発動。李氏との会談でミシュスチン氏は「違法な制裁圧力」と非難し、共闘を呼びかけた。

 李氏は経済の各分野で「新たなレベル」の実務協力を進めたいと述べた。中国はロシアから石油などの輸入を拡大している。

ロシアのミシュスチン首相の訪中に合わせ、北京の天安門前に掲げられたロシア(左)と中国の国旗=23日(共同)
北京の空港に到着したロシアのミシュスチン首相(手前右)=23日(タス=共同)
歓迎式典に臨むロシアのミシュスチン首相(右)と中国の李強首相=24日、北京(共同)

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