ダリア、日持ち最長3倍 茨城・農研機構 2品種開発、予約開始

農研機構が開発したダリアの新品種 エターニティピーチ(同機構提供)

農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構、茨城県つくば市)は23日、従来より日持ちが優れたダリア2品種を開発したと発表した。一般的なダリアより最長で約3倍長持ちする。同日から種苗生産用の原種苗提供の予約が始まった。

ダリアは豪華な花姿や多彩な色のバリエーションから、近年は市場の人気が高まっている。ただ従来は3~5日ほどと日持ちが短いことが課題だった。

同機構が開発したのは「エターニティピーチ」と「エターニティシャイン」の2種。エターニティピーチは、一般的な品種に比べ約1.6倍(6日)とやや日持ちが長い。生産性が高く、アレンジメントやブーケなどに適する。

エターニティシャインは、同約2.9倍(11日)と特に日持ちが長く、流通に適した特長がある。夏の高温期などでも日持ちするという。

開発が始まったのは2014年。ダリアの代表的な22品種を交配し選抜を重ね、20年に「ダリアエターニティシリーズ」として3品種が誕生。今回新たに2品種が加わった。

開発した同機構野菜花き研究部門施設野菜花き育種グループ長補佐の小野崎隆さんは「家庭で長く楽しんでもらえる。用途も広まるだろう」と期待を寄せた。

農研機構が開発したダリアの新品種 エターニティシャイン(同機構提供)

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