聖職者451人が性的虐待 米中西部、多くで時効成立

23日、聖職者による性的虐待について発表する米イリノイ州のクワミ・ラウル司法長官=シカゴ(シカゴ・トリビューン提供・AP=共同)

 【ニューヨーク共同】米中西部イリノイ州のクワミ・ラウル司法長官は23日、州内のカトリック教会の聖職者451人が子ども1997人に対して性的虐待を行っていたとする調査報告書を発表した。被害は1950年から2019年にかけてで、多くの事案で時効が成立しており罪に問えない見通しという。

 ラウル氏は「虐待した聖職者らと隠蔽した教会幹部らの両方に光を当てたい」と調査の意義を説明。法的責任は問えないが「(聖職者らの)名前を明らかにすることで、社会的な説明責任と沈黙を余儀なくされた被害者の救済につながる」と強調した。

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