首相、NATO首脳会議出席調整 7月、ウクライナ支援連携強化

日本とNATOを巡る構図

 岸田文雄首相は、7月にバルト3国のリトアニアで開かれる欧米の軍事同盟、北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議に出席する方向で調整に入った。宇宙分野や偽情報対策での協力拡大へ新たな計画を策定する意向。先進7カ国(G7)議長国として、ロシアが侵攻を続けるウクライナへの支援や、インド太平洋地域での連携強化を図る。政府関係者が24日、明らかにした。

 NATOは、日本を除くG7メンバー国など31カ国が加盟。首相は昨年6月、スペインでの首脳会議に日本の首相として初めて出席した。今回も実現すれば、2年連続となる。NATOが検討している日本への連絡事務所開設も議論するとみられる。

 首脳会議では、NATOが直面する課題であるウクライナへの軍事支援が主要な議題になる。首相は、ロシアに接近する中国を念頭に、欧州とインド太平洋の安全保障は不可分だとの認識を改めて共有したい考えだ。

 今年1月にNATOのストルテンベルグ事務総長が来日し、首相と会談した際の共同声明では、宇宙や偽情報対策での協力の重要性を確認した。

岸田文雄首相

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