【マレーシア】4~6月の企業信頼感、6期ぶりマイナス[経済]

マレーシア統計局が24日発表した2023年第2四半期(4~6月)の企業業況統計で、信頼感指数(CI)はマイナス3.1だった。前期のプラス3.6から一転し、6期ぶりにマイナスに転じた。

調査は、国内大企業の幹部を対象に実施した。CIは回答のうち、「改善」から「悪化」の割合を差し引いた数値で、マイナスの場合は悲観的見方が大勢であることを意味する。

指数を構成する4つの産業分野では、「サービス業」がプラス3.9と、唯一プラスを維持したものの、前期のプラス11.4から大幅に低下した。「工業」はマイナス2.1、「卸・小売業」はマイナス10.2と前期のプラスからマイナスに転じ、「建設業」はマイナス26.9と前期と変わらずマイナス圏にとどまった。

総売上高の見通しでは、「増加」と回答した企業が37.4%(前期は34.6%)、「減少」は27.2%(同32.2%)と、業績改善を予想する見方が強まった。「変わらない」は35.4%で前期の33.2%から増えた。

従業員数については「増やす」と答えた企業が23%(前期は19.4%)、「減らす」と答えた企業が9.3%(同11.2%)。「変わらない」は67.7%(同69.4%)だった。

向こう6カ月(23年4~9月)の業況見通しでは、「改善」から「悪化」の割合を引いた数値が4分野中2分野でマイナスとなった。「建設」はマイナス7.7、「卸・小売業」はマイナス4.7で、前期のプラスからマイナスに転じた。一方、「サービス」はプラス30.1、「工業」はプラス15.6と、プラスを堅持した。全体ではプラス14.9となり、前期の12.1を上回った。

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