京都・亀岡でオールロケ映画を先行上映 山本周五郎原作、性のはざま苦悩の純愛ロマン

「華の季節」撮影の合間に役者と打ち合わせをする監督の片岡さん(左)=2022年9月、亀岡市千歳町・大本毘沙門荘

 京都府亀岡市内でほぼ全てを撮影した映画「華の季節(とき)」の上映会が28日から、ガレリアかめおか(余部町)で開かれる。明治時代を舞台とした時代劇ながらスタジオやセットなどは一切使わず、現在も使用している建物や田畑で撮影しており、協力してくれた市民らへの感謝も含め、市内で先行上映する。

 映画は山本周五郎の「菊千代抄」が原作で、京都市立芸術大出身の片岡れいこさんが監督を務めた。男として育てられた女性が性のはざまで苦悩する、切なく華やかな純愛ロマン劇という。

 ロケ地は薭田野町の龍潭寺や大正池、千歳町の神応寺や大本毘沙門荘、へき亭、西別院町犬甘野の畑など。片岡さんは「亀岡のありのままの風景と文化財の中で撮影できた。亀岡の素晴らしさに共感してもらいたい」と話している。

 上映会は28日午後2時半と、29~31日午後6時半の計4回実施。前売り1100円(高校生以下880円)、当日1420円(同1100円)。問い合わせは事務局0771(29)2700。

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