モスクワ攻撃、ウクライナか クレムリンに無人機、米分析

モスクワ中心部のクレムリン=2020年3月(ロイター=共同)

 【ワシントン共同】米紙ニューヨーク・タイムズは24日、ロシアの中枢に当たるモスクワのクレムリン(大統領府)が今月3日に受けた無人機攻撃について、米当局者の話として、ウクライナ側の関与が疑われるとの米情報機関の分析を報じた。ウクライナのゼレンスキー大統領ら政府高官が作戦を把握していたかどうかは不明だという。

 無人機攻撃は、ロシアによる自作自演の可能性も指摘されていた。ウクライナに大量の武器を供与するバイデン米政権はロシアを必要以上に刺激するウクライナの攻撃に神経をとがらせており、ロシアの報復で戦況の拡大につながりかねないと懸念している。

 同紙によると、無人機攻撃について協議するロシア当局の会話を米国側が傍受したところ、無人機の侵入に驚いてウクライナを非難しており、ロシア側の自作自演ではないと判断した。ウクライナの特殊部隊か情報部隊が実施した可能性が高いとみられ、政府が攻撃を直接許可した確証はないという。

 海底パイプライン「ノルドストリーム」のガス漏れも、米当局はウクライナ側を疑っている。

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