鬼と武士が仲良く酌み交わす 浮世絵風の記念来館証、京都・福知山の鬼の博物館30年

開館30年を記念した限定来館証をデザインした宇都さん(福知山市大江町仏性寺・日本の鬼の交流博物館)

 京都府福知山市大江町仏性寺の「日本の鬼の交流博物館」が開館30年を記念し、来館者に限定来館証を配っている。「大江山の鬼伝説」に登場する酒呑童子と武士の源頼光が仲良く酒を酌み交わす場面が、色鮮やかな浮世絵風に描かれている。

 デザインを考えたのは東京都杉並区の舞台役者、宇都恵利花さん(36)。同館が実施したコンテストで集まった60人81点の作品から最優秀賞に選ばれた。

 宇都さんは舞台で酒呑童子の手下、茨木童子の役を演じたことがきっかけで、鬼に関心を持つようになったという。伝説では源頼光が酒呑童子に毒酒を飲ませて成敗するが、鬼に親しみを持ってほしいとの思いから、2人が酒を酌み交わす場面に仕立てたという。

 宇都さんは「鬼は怖いイメージがあるが、作品を通じていろいろな魅力を知ってもらいたい。今後も鬼の文化を一緒に盛り上げたい」と話している。

 来館証は先着2500人まで。コンテストの応募作品を6月4日まで展示している。要入館料。午前9時~午後5時。月曜日休館。

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