蔵王の樹氷保護に使って 山形市ホテル協が県に寄付

樹氷保護への思いを語る山形市ホテル協会の伊勢和正会長(左)ら会員ホテルの支配人たち=県庁

 山形市ホテル協会(会長・伊勢和正山形ワシントンホテル社長)は24日、蔵王山の樹氷保護活動に役立ててもらおうと、加盟6ホテルで販売した宿泊プランの売り上げの一部42万5921円を県に寄付した。

 ホテルメトロポリタン山形▽山形グランドホテル▽ホテルキャッスル▽山形国際ホテル▽山形ワシントンホテル▽山形駅西口ワシントンホテル―が昨年9月~今年3月、「山形のシンボル蔵王の樹氷を守ろう!募金プラン」と銘打ち、販売した。趣旨に賛同した客の宿泊料金から、1人当たりそれぞれ数百円を寄付金に充てた。計2千人弱の利用があったという。

 樹氷を形成するアオモリトドマツは近年、枯死被害が深刻で、景観維持が危ぶまれる状態となっている。観賞を目的に観光で訪れる人が多く、同協会は山形の宝を未来に残そうと同プランを提供した。

 伊勢会長ら7人が県庁を訪れ、吉村美栄子知事に目録を手渡した。伊勢会長は「協力の輪を全県に広げたい」と話し、吉村知事は「皆さまの思いを種に樹氷を次世代につなぎたい」と謝辞を述べた。同協会は今後改めて同プランを販売し、樹氷と保護活動を旅行者にPRする。

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