米軍制服組トップに黒人指名 ブラウン氏、統合参謀本部議長へ

バイデン米大統領が、統合参謀本部議長への指名を発表したチャールズ・ブラウン参謀総長(右)=25日、ワシントン(ゲッティ=共同)

 【ワシントン共同】バイデン米大統領は25日、米軍制服組トップである統合参謀本部議長に、空軍制服組トップで黒人のチャールズ・ブラウン参謀総長(空軍大将)を指名すると発表した。現在のミリー統合参謀本部議長の任期は9月末まで。オースティン国防長官も黒人で、国防長官と統合参謀本部議長の両ポストを黒人が務めるのは史上初となる。

 黒人の統合参謀本部議長はブッシュ(父)政権時の故コリン・パウエル氏以来で2人目。上院の承認を経て就任する。バイデン氏はホワイトハウスで演説し「数十年にわたる多様性推進の取り組みは、米軍を史上最も偉大な戦闘集団へと育て上げた」と強調した。

 また、2020年の白人警官による黒人男性暴行死事件を受け、ブラウン氏が軍内部で直面した黒人に対する偏見を語った動画を公開して幅広い共感を呼んだと紹介した。その上で「困難な時に常に正しいことをする。それこそ大統領が統合参謀本部議長に求める資質だ」と称賛した。

 ブラウン氏はテキサス工科大を卒業し、1984年に入隊。F16戦闘機のパイロットを務め、米中央軍副司令官や太平洋空軍司令官などを歴任した。

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