もぎたてビワがぶり! 来年3月閉校の長崎・南小 最後の収穫体験

農家に指導を受けながら慎重に収穫する児童=長崎市、山下農園

 長崎県長崎市千々町の市立南小(田川雄一校長)の全校児童7人が町内の山下農園で24日、ビワの収穫を体験し、もぎたてをほおばった。
 地元特産のビワに親しんでもらおうと同農園が児童を招き約20年収穫体験を続けてきたが、来年3月に閉校するため今回が最後。子どもたちが長年の感謝を込めて寄せ書きを贈った。同農園の山下比呂樹さん(58)は「(寒害もあったが)こうして最後にできて良かった」と言葉を詰まらせた。
 収穫体験では6年の山﨑悠叶君(11)が下級生に「傷つけないようにやさしく」などとこつを伝授。袋ごとねじるようにして手でもぐと、袋の中には3~4個の実が入っていた。山﨑君は「お父さんはビワ農家。かっこいいから、後を継ぎたいと思っている」と話した。

「甘酸っぱい」。もぎたては格別の味

 収穫した品種は大玉で甘みの強さが特徴の「涼風」。児童たちはその場で皮をむき、がぶりと一口。4年の山﨑慶志郎君(9)は「甘酸っぱくておいしい」と話し、あふれる果汁と肉厚な実を味わった。

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