雨の中オムツ姿の3歳女児発見 山道に向かい心配、服手掛かりに保護者探す 茨城・桜川

山中二志男署長(右)から感謝状を贈られた増渕雄一さん=桜川警察署

■県警桜川署、運送会社員に感謝状
迷子になっていた3歳の女児を保護し、事件事故への遭遇を未然に防いだとして、茨城県警桜川警察署(山中二志男署長)は17日、筑西市の運送会社員、増渕雄一さん(27)に感謝状を贈った。

同署などによると、増渕さんは4月26日午後4時40分ごろ、桜川市真壁町羽鳥で配達作業中に女児を発見した。場所は筑波山へと続く市道。下半身はオムツ姿、素足に長靴で泣きながら歩いていたという。

心配になった増渕さんは「おうち分かる?」と声をかけた。近所を尋ねて回ったが場所が分からず110番通報。警察官が到着するまで住民から傘と毛布を借りて雨と寒さをしのいだ。

同署では女児の服にうっすらと名前が書いてあるのを発見。幼稚園に問い合わせながら保護者を突き止め、無事に女児を自宅に帰すことができた。

自宅は発見場所から約700メートル離れていた。保護者が目を離した隙に見失ってしまったという。増渕さんにも同年代の娘がいるといい「放っておけなかった。無事に帰れてよかった」と振り返った。山中署長は「勇気ある行動で事故を未然に防いでいただいた」と感謝した。

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