
同性婚を認めないのは憲法違反だとして、国に損害賠償を求めた訴訟の福岡地裁判決を前に26日、熊本市在住の原告2人が県庁で会見し、「同性婚の法制化を促す判決を出してほしい」と訴えた。
福岡地裁には熊本市と福岡市の同性カップル3組が提訴しており、6月8日に判断が下される。
原告のこうぞうさん(40)は、「政治が動かない中で、判決には大きな意味がある。(これまでに判決が出た)他地裁よりも一歩踏み込んだ、明確な違憲判断が出ると信じている」と強調。パートナーのゆうたさん(39)は「本来は裁判をしなくても(だれでも結婚という選択ができ)、安心して暮らせる社会を願っている。一刻も早く国に動いてほしいという心持ちだ」と語った。
同性婚を認めていない民法など諸規定の違憲性を問う訴訟は2019年、全国五つの地裁で提訴された。これまでに3地裁で判決が下され、札幌が違憲、東京は違憲状態、大阪は合憲と判断が分かれた。名古屋の判決は5月30日。(志賀茉里耶)