文化と芸術、まちづくりに生かすには 本社主催フォーラム、山田さんら討論

パネル討論する(右から)中山ダイスケ東北芸術工科大学長、佐藤孝弘山形市長、山田五郎さん=同市・山形グランドホテル

 山形新聞社主催の「Rethink(リシンク)フォーラム~視点を変えれば、世の中は変わる。~」が25日、山形市の山形グランドホテルで開かれた。編集者で評論家の山田五郎さん、佐藤孝弘山形市長、中山ダイスケ東北芸術工科大学長がパネルディスカッションし、文化、芸術を生かしたまちづくりへの方策を探った。

 討論は「Rethink山形~文化×芸術×産業による『創造都市やまがた』を考える」のテーマで行われ、フリーアナウンサーの佐藤博子さんがモデレーターを務めた。

 佐藤市長は「山形市と同規模の都市で、これほど芸術活動が展開されている町はほとんどない。市が進める文化創造都市実現に向けて、文化芸術資産を市民が共有し、表に出していくことが必要だ」と述べた。

 中山学長は「山形は高齢化や過疎化などの『課題先進地域』。机上の空論ではない、課題解決に向けた学びができている」とし、「東京とほど良く距離があることが山形の魅力だ」と語った。

 「芸術は産業(ビジネス)だ!」と題し、講演もした山田さんは「山形には美術に関する資源や可能性が十分にある。これを生かさないともったいない」と強調。「山形にしかない良いものに地元の人が気付いていない」と指摘した。

 フォーラムは日本たばこ産業(JT)の地域課題解決に向けた取り組み「Rethink PROJECT」の一環で開催した。約140人が聴講した。

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