月着陸船、正しい高度判断できず 失敗原因を公表、ソフトに不具合

記者会見で月着陸船の失敗原因について説明するispaceの袴田武史社長=26日午後、東京都千代田区

 日本初の月面着陸に4月に挑み失敗した宇宙ベンチャーispace(アイスペース、東京)が26日、ソフトウエアに不具合が生じ正しい高度が判断できなかったのが原因とする解析結果を公表した。上空5キロに対して高度ゼロと誤って認識し、その後、燃料が尽きて月面に落下したという。

 同社によると、着陸船は取得した複数の情報を基に飛行中の高度を判断する。今回は高さ約3キロの崖の上空を通過した際、事前に想定していたより大きな高度の変化が発生。その結果、高度の認識に狂いが生じた。

 そのまま降下を続け、高度がゼロと判断した時点では実際は5キロだった。さらに低速で降下を続けたが燃料がなくなった。

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