<レスリング>6.12~18 U17欧州選手権(アルバニア)にロシアとベラルーシの中立選手が出場へ…UWWが発表

 

 世界レスリング連盟(UWW)は、4月4日にホームページでの発表(関連記事)に従い、6月12~18日にアルバニア・ティラナで開催されるU17欧州選手権に、ロシアとベラルーシ選手を中立の立場で参加させることを、ホームページで公表した(クリック)。ロシアとベラルーシの選手がUWW公認大会に参加するのは、ロシアによるウクライナ侵攻と前後する2022年2月24~27日の「ヤシャ・ドク-ベービ・エムレ国際大会」(トルコ)以来。

 両国の選手は、中立のアスリートとして「AIN」(フランス語で『国際中立』の頭字語)で参加。国旗、国歌、および2ヶ国に関するその他の表現は行わないという。

 UWWは、国際オリンピック委員会(IOC)が定めた参加条件の下でロシアとベラルーシ選手の競技への復帰を各競技団体に勧告したことを受け、この勧告を執行部会の満場一致で支持することを決めた。

 シニアについては、IOC が推奨する参加条件に基づいて、ロシアとベラルーシの選手の適格性を検証するための独立した委員会が設置され、同委員会による審議のうえで参加の可否を決定するとした一方、U15とU17に関しては、中立の選手として国際大会に出場することを直ちに許可することを決めていた(注=U20・23については発表なし)。

 IOCの方針に対し、競技団体は対応が分かれている。柔道や体操などはこの勧告を受け入れ、今月前半にカタールで行われた世界柔道選手権にはロシア選手が出場する一方、ウクライナ選手が出場をボイコット。陸上、馬術、サーフィン、スキー・スノーボードなどは除外継続を表明している。

 フェンシングは中立の選手として2ヶ国選手の復帰を認めたものの、中立の条件を満たさない選手をはじき出したことにロシアが反発し、パリ・オリンピック予選出場のボイコットを表明。世界のスポーツ界は、依然として混迷が続いている。

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