新たな創意の花咲く 総合花展金沢展、27日から後期展

平和を願い植物と異素材を融合させるなど、華道家の創意が光った後期展の生け込み会場=金沢市の香林坊大和8階ホール

  ●香林坊大和8階で開催

 第26回総合花展金沢展(石川県いけ花文化協会、北國新聞社主催)は26日、金沢市の香林坊大和8階ホールで前期展が最終日を迎え、閉場後は27日に始まる後期展の生け込みが行われた。協会の常務理事から会員まで118人の出品者が制作参加者と共に吟味した花材を形にし、会場には新たな創意の花が咲いた。

 全期間を通して展示される参与、専務理事の特別大作6点を除く、全ての作品が新たに生けられた。

 フトイ、ヒマワリ、ナツツバキなど季節の花材を持ち込んだ出品者は、水盤に生けたり、異素材と組み合わせたりして、白の壁に初夏の風情を描いた。

 参与、専務理事も特別大作の花や葉を加えたり、新たに生けるなどして、輝きをよみがえらせた。

  ●珠洲の出品者も

 後期展にも最大震度6強の地震に見舞われた珠洲市の華道家が出品した。飯田町の橋本伸子さん(66)=池坊・理事=は「前期の作品に励まされた。明るく前向きな作品にしたい」と思いを込め、赤のグロリオーサやヒマワリを生けた。

 後期は29日までで、特別大作から普通作まで124点が並ぶ。入場料は600円(高校生以下無料)。

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