水道管漏水、人工衛星で調査 盛岡市、6月から岩手初の実証実験

 

 盛岡市は6月、人工衛星を使って水道管の漏水を調べる実証実験を始める。電磁波を照射して撮影した画像を人工知能(AI)で解析し、漏水の可能性があるエリアを探し当てる。半径100メートルの範囲まで容易に絞り込め、従来の手作業から、業務効率化や負担軽減が期待される。同様の事業導入は岩手県内で初めて。

 独自の技術を持つイスラエルのベンチャー企業の国内代理店と業務委託契約を結び、9月まで実証実験を行う。効果を検証した上で来年度以降の本格実施を目指す。塩素で処理している水道水とそれ以外の水では、照射した電磁波で得られるデータが異なるため、検知できるという。

 対象となる水道管は玉山地区全域の163.4キロと盛岡地区の都南、太田を中心とした551.6キロ。人工衛星の調査を踏まえて手作業で漏水箇所を特定し、修繕を進める。

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