インフルエンザ 依然として注意必要 免疫低下が原因か

季節性のインフルエンザなど季節外れの集団感染が相次いでいます。多くの人の免疫が低下したことが原因とみられ、専門家は警戒を呼びかけています。

新型コロナウイルス感染症が発生した2020年の春以降、季節性インフルエンザの流行はほとんど見られませんでしたが、この冬は3シーズンぶりに全国で注意報レベルを超えました。患者発生の報告は続いていて、栃木県内の小中学校などの学級・学年閉鎖は5月15日~21日の1週間に4件発表されるなど依然として注意が必要な状況です。

行動制限やマスクの着用など新型コロナの感染対策でインフルエンザがはやらなかったため、多くの人の免疫が低下したことが原因とみられ、専門家は「今年の冬には大流行する恐れがある」と警戒を呼びかけます。

また、ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎の発生についても新型コロナの流行後、比較的低い水準でしたが、今年は例年と同じレベルで推移していて30人以上の集団感染はすでに9件報告されています。基本的な予防対策にはこまめな手洗い、換気、せきエチケット、十分な栄養と睡眠があり、県は体調管理に努めてほしいと呼びかけています。感染を拡大させないためにも体調が悪い時は無理をせずに休みを取ることも重要です。

一方、免疫の低下という指摘がある中、大手飲料メーカーは「免疫ケア」という新たな健康習慣を提案する商品を売り出しています。免疫機能の維持に役立つとされるキリン独自の素材「プラズマ乳酸菌」。ほかの企業にも提供することでさまざまな商品開発につなげ免疫市場の拡大を図っています。

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