みんなで変わろう 高校生委員16人、暴力や暴言のない部活動を訴え 総体選手団に発信 沖縄

 部活生も指導者も保護者も、みんなで変わっていこう―。26日に沖縄県総合運動公園で行われた2023年県高校総合体育大会の総合開会式を前に、部活動のあるべき姿を話し合ってきた高校生16人が、選手団3千人以上に「私たちの意見が尊重されるチームを一緒につくりたい」といった17のメッセージを読み上げ、部活動における暴力・暴言・ハラスメントの根絶を訴えた。

 高校生16人は、部活動の顧問からの執拗(しつよう)な叱責(しっせき)を受けた運動部男子生徒が自死したことをきっかけに設けられた検討委員会の委員。7校22人が部活動の意義や課題、悩みを出し合いながら部活動のあるべき姿、目指す方向性を考え、2月に半嶺満県教育長に提言していた。

 委員1人1人がマイクをつなぎ「県高校部活生メッセージ2023~変えよう部活、変えよう未来~」を読み上げた。前原高野球部3年の山田塁一(るい)さんは「誰が悪いということではない。指導者、部活生、保護者、みんなで変わっていこうと伝えたかった」、同校放送部3年の金城妃咲(ひさき)さんも「じかに伝えられた。選手1人1人の心に届き、悩みを抱え込む人が1人でも減れば」と思いを語った。2人は「メッセージを受けた選手が全国に行くことで、沖縄から暴力・暴言・ハラスメントゼロが全国に広がってほしい」と祈った。

(安里周悟)

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