青森市長選、新人4氏の争いか 28日告示、6月4日投開票

 前市長の辞職に伴う青森市長選が28日告示される。いずれも無所属新人で、青森商工会議所の前副会頭の西秀記(59)、不動産会社役員の野崎小三郎(44)、市民団体「市民連合あおもり」共同代表の大竹進(72)、県議の関良(65)の4氏の争いになる見通しだ。新型コロナウイルス禍後のまちづくりをどう描くのかが問われる。投開票は6月4日。

 約6年半務めた前市長の小野寺晃彦氏が、知事選出馬のため4月30日付で辞職。後任を選ぶ市長選に名乗りを上げた4氏は、経済対策、子育て支援策などで舌戦を繰り広げるとみられる。

 西氏は市経済界の立場から市のまちづくりに提案・提言してきた経験や人的ネットワークを生かすとともに、多くの市議の支持を得て浸透を図る。産学官金が連携する「しごと創造会議」を設置し、雇用創出、求人増、所得増という好循環を生み出す-と訴える。

 野崎氏は、つじ立ちや企業へのあいさつ回りを重ねるなど、草の根活動で支持拡大を目指している。現在は会社役員だが、吉本興業の元芸人という知名度を生かし、無党派層の取り込みを狙う。子ども、高齢者、障害者が暮らしやすいまちづくりを掲げる。

 大竹氏は高校生までの医療費と国保税、1歳までのおむつ代の「三つのゼロ」を掲げるほか、農業で食べられる市を目指す。市長選と同日選の知事選に出馬している共産系候補・横垣成年氏と並んで街頭でマイクを握るなど、両選挙を連動させて支持拡大を図る。

 関氏は告示の6日前に出馬表明。市長選への挑戦は2009年以来2度目で、緊急物価高騰対策に取り組むことを訴えの前面に出す。ほかの候補予定者に出遅れたが、4氏の中で唯一となる青森市議、県議の政治経験を生かして戦いを進めていく構えだ。

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