梅雨前に災害対応や連携態勢確認 岡山県など、和気で総合水防演習

水防演習で土のう積みに励む消防団員

 梅雨や台風シーズンを前に、国土交通省中国地方整備局と岡山県などは27日、同県和気町原の吉井川河川敷で総合水防演習を行い、各機関が迅速な災害対応や連携態勢を確認した。

 大型台風接近に伴う大雨で吉井川の水位が上昇し、浸水被害が発生した―と想定。流域の13市町村と消防団、県警などから約900人が参加した。

 堤防決壊に備えた水防工法訓練では、消防団員が袋に砂を詰めて土のうを作り、手際よく積み上げた。土砂で家屋や車に閉じ込められた人の救助、中州に取り残された人をヘリコプターでつり上げ救出する訓練もあった。

 水防工法訓練に参加した和気町消防団の延原一生団長は「全国でゲリラ豪雨が相次いでいる。地域の防災意識を高め備えを万全にしたい」と話していた。

 水防演習は中国地方5県持ち回りで実施しているが、新型コロナウイルスの影響で4年ぶりの開催。吉井川では前回は2007年に行った。

土砂に埋もれた車からの救助を想定した訓練
土砂に埋もれた家屋からの救助を想定した訓練

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