鳥栖が2度リードも逃げ切れず…粘る鹿島が鈴木優磨の後半ATダイビングヘッドで1ptもぎとる【明治安田J1第15節】

明治安田生命J1リーグ第15節、サガン鳥栖vs鹿島アントラーズが27日に駅前不動産スタジアムで行われ、2-2の引き分けに終わった。

【動画】鈴木優磨、後半ATに魂の同点ダイビングヘッド!

リーグ戦3試合連続無失点と、調子を上げてきた鳥栖。川井健太監督体制初の連勝を狙う今節は、2-0で勝利した前節アルビレックス新潟戦から原田亘に代わって左利きの中野伸哉を右サイドバックで起用するなど、先発2人を入れ替えた。

対する鹿島は、前節にFC東京と引き分け、連勝と無失点試合は「5」でストップした。とはいえ、6試合負けなし中と調子は維持。今節はそのFC東京戦と同じ11人でスタートした。

昨季は2戦とも引き分けに終わった両者の対戦。序盤は鳥栖がボールを保持する展開の中でチャンスを作り、9分にはクリアボールを拾った菊地泰智のパスから小野裕二が狙いすましたシュート。さらには右サイドを攻略して岩崎悠人も反転からのボレーを見せる。

対する鹿島は13分、左右への揺さぶりから古巣対戦となる垣田裕暉が右ポストを直撃する右ボレー。ただ、2トップへのフィードは空中戦に強い田代雅也らの対応に遭い、以降はボックス内でのシーンが遠ざかる。

25分の鳥栖は長沼洋一がボディフェイントで対峙相手をかわしてのミドルを放つと、その2分後に先制点を奪取。左サイドの深い位置で岩崎がタメを作って追い越した小野を使い、ファーへのクロスをGK早川友基と競り合いながら長沼が頭で折り返すと、森谷賢太郎が体を倒しながらの右足ボレーでネットを揺らした。

失点直後にサイドハーフの左右を入れ替え、左に名古新太郎、右に仲間隼斗とした鹿島は、34分にセットプレーの二次攻撃から試合を振り出しに。ディエゴ・ピトゥカがボックス内左へ入れた対角の浮き球を鈴木優磨が折り返し、名古が頭で押し込んで鹿島復帰後初ゴールを決めた。

したたかに追い付いた鹿島はその2分後にも古巣対戦となる樋口雄太がFKを直接狙う。一方の鳥栖も、オフサイドにはなったがショートカウンターから森谷のボレーが枠を叩くなど、隙を見せればゴールに近づくという雰囲気を漂わせて前半を終えた。

後半早々の絶好機は48分の鳥栖に訪れ、長沼が左ポケットをえぐっての短い戻しに手塚康平のフィニッシュ。これは不運にも眼前の小野に当たってしまった。対して鹿島は距離のある中でピトゥカが強烈な左足を見せると、57分の佐野海舟の投入でポゼッションの時間も確保し始める。

たが、鹿島はビルドアップから痛恨のミス。70分、関川郁万の縦パスが引っ掛かり、中盤にこぼれると、鳥栖は手塚がダイレクトで縦に付ける。鹿島の両センターバックは開いていたため、空いた中央でフリーとなっていた小野が狙いすまして左足を振ると、シュートは右ポストに当たり、セーブに飛んだGK早川にも当たってゴールへと吸い込まれた。

再びビハインドとなった鹿島はキックオフ後のプレーで鳥栖ゴールに迫り、アルトゥール・カイキと山崎浩介がボックス内でコンタクト。だが、FC東京戦のディエゴ・オリヴェイラと関川の場面とは異なり、ホイッスルは鳴らなかった。

難を逃れた鳥栖は最終盤、古巣戦となるファン・ソッコを投入し、5バックにシステム変更して逃げ切りを図る。だが、アディショナルタイム1分、安西幸輝のクロスから鈴木のダイビングヘッドを許し、再び痛恨の同点弾を浴びた。

以降も互いに決定機を迎えたものの、新たなゴールは生まれぬまま、タイムアップ。両者勝ち点「1」を分け合っている。

サガン鳥栖 2-2 鹿島アントラーズ

【鳥栖】

森谷賢太郎(前27)

小野裕二(後25)

【鹿島】

名古新太郎(前34)

鈴木優磨(後45+1)

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