トム・ハンクス 世界最難関校の名誉博士号授与「フェアじゃないけど」

俳優のトム・ハンクスが、ハーバード大学から名誉博士号を授与された。25日に行われた第372回卒業式で、ローレンス・バコウ学長から2000年製作の主演映画『キャスト・アウェイ』に登場した「ウィルソン」にちなんでバレーボールを贈られたトムが、9000人以上の卒業生に向けてスピーチ行った。

壇上で話し始める前にボールを高く掲げたトムは、ダン・ブラウンの小説を原作とした3作品でハーバードのロバート・ラングドン教授役を演じたものの、自分自身は高学歴ではないことを引き合いに出した。「フェアではないですが、この事実を苦々しく思わないでください」「ハーバードのクラスと学部を卒業することや、その名高い同窓生に関わるために、勉強をしたわけでもなく、授業に出ることもなく、図書館に一歩も足を踏み入れたこともありませんが、私はそれをした人を演じることで凄く良い暮らしが出来ています。それが世界というものです」と語った。

また真実と偽情報についても言及。「人によっては、真実はもはや経験に基づいたものではないのです。もはやデータや常識、一般的な良識に基づいたものではありません。真実を伝えることは、もはや公共サービスの基準ではないのです。もはや、我々の恐怖をなだめるものでもなければ、我々の行動を導くものでもありません。今は真実は影響されやすい、意見によるもので、ゼロサム的なエンドゲームと考えられているのです」「全ての大人には、3種類のアメリカ人のどれか1つになるという選択があります。全てのものの権利と自由を尊重するもの。そうしないもの。そして無関心なものです」「1番目の人々のみが、より完璧な結束、分断しない国を築く仕事をして、あとの人々はその邪魔をするのです」と警告した。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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