緑の世界、響く声 「最上川200キロを歩く」第3週

長井ダムの「ヤッホーポイント」で全員が思い切り叫び、こだまを聞いた=長井市

 山形新聞、山形放送の8大事業の一つ「最上川200キロを歩く 小学生探検リレー」は第3週の27日、長井市子ども会育成会連絡協議会(平進一会長)の児童が、長井市の白川合流点から白鷹町の睦橋までの区間を担当した。県内一の高さ125.5メートルを誇る長井ダムを訪れて洪水被害防止や川の流量調整、農業用水などの役割を学び、人々の暮らしと最上川の密接な関わりを全身で感じた。

 同市豊田、平野両小の5、6年生6人が同協議会のジュニアリーダー研修を兼ねて参加。同市の野川まなび館で出発式を行い、菊地飛雄馬国土交通省長井ダム管理支所長が「視点を変えながら、好奇心を持って学んでほしい」、平会長が「普段は入れない場所にも訪れる。わくわくしながら冒険しよう」と激励した。

 ともに平野小5年の町田夢果さん(10)、青木わかなさん(10)が前週から引き継いだビッグフラッグを掲げ、同小6年の町田姫果さん(11)が「身近な水について、新しい発見をたくさんできたらいい」と決意表明した。

 前夜の雨から一転、心地よい日差しを受けながら、元気よくスタートを切った子どもたち。長井ダムではエレベーターで約100メートルを降下して真下から堤体を見上げたり、新緑の中で「ヤッホー」と叫び、反響して返ってきた自分の声に驚いたりしながら、ダムの大きさを体感した。最上川沿いを歩いて樋門の開閉操作や水質検査にも取り組み、治水や環境保全への理解を深め、バトンをつないだ。

© 株式会社山形新聞社