青森市長選4氏が初顔合わせ 公開演説会で政策アピール

公開演説会で自身の考えを述べる(右から)西秀記氏、野崎小三郎氏、大竹進氏、関良氏

 青森市内の青年団体の有志でつくる「みんなの未来を考える会」(工藤信孝代表)は27日、同市のサンロード青森で、市長選立候補予定者による2回目の公開演説会を開いた。青森商工会議所前副会頭の西秀記(59)、不動産会社役員の野崎小三郎(44)、市民団体「市民連合あおもり」共同代表の大竹進(72)、県議(27日付で辞職)の関良(65)の4氏が初めて顔をそろえ、告示前最後となる政策アピールをした。

 市民ら約100人(主催者発表)が参加。各候補予定者が観光振興、子育て支援、雪対策などをテーマにそれぞれ見解を示した。

 観光振興について、西氏は新型コロナ禍後のインバウンド(訪日客)増加を「好機と捉えるべき」と述べ、青森空港の新規国際線開設、台北便の復便働きかけで観光需要を拡大させるとしたほか、市内の美術・芸術施設を巡るツーリズムを検討したい-とした。

 野崎氏は「市民が古里の魅力を知らないと、観光客を満足させられない」と強調。マーケティング調査で観光客の需要を把握した上で魅力ある観光資源を掘り起こし、年齢層や目的別の観光周遊メニューを開発して国内外に売り出したい-と語った。

 大竹氏は、青森港に今年寄港するクルーズ船が過去最多となる見通しから、八甲田や縄文遺跡、地元産品を観光資源として世界に発信し「国際都市青森を目指したい」と語った。避暑地として知られる長野県軽井沢町のような滞在型観光も目標に掲げた。

 関氏は、観光業を「さまざまな分野と関連する総合産業」と位置付け、市の基幹産業として成長させることが街の活力向上につながる-と主張。観光客の受け入れ体制整備や海外からの誘客推進など、県が掲げる五つの観光戦略と歩調を合わせる方針を示した。

 子育て支援策に関し、西氏は「産後ケアの補助対象拡大と宿泊型産後ケア導入を検討する」、大竹氏は「保育士増員の基準見直しと待遇改善を図る」とアピール。

 雪対策では、野崎氏が「市営バスの運転手やドライブレコーダーで路面状況を把握し、除雪指令を出す」、関氏が「多雪・豪雪都市会議開催による情報交換や、先進事例の調査研究に取り組みたい」との考えを示した。

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