<レスリング>オリンピック2連覇のシム・クォンホ(沈灌虎)が韓国U17監督へ、伝統復活を目指す

 

 韓国の情報サイト「ワウコリア」が報じたところによると、低迷する韓国レスリングの打破の一環として、同協会はU17の監督に1996年アトランタ・2000年シドニー両オリンピックを制したシム・クォンホ(沈灌虎)の起用を決めたという。来月、キルギスで行われるU17アジア選手権で初采配をふるう。

 同氏は、韓国で唯一オリンピック二連覇を達成した選手。1995年世界選手権の男子グレコローマン48kg級で優勝し、1996年アトランタ大会でも金メダルを獲得。翌年、最軽量級が54kg級となり、選手活動の続行をあきらめる48kg級の選手も少なくなかった中、1998年に世界選手権とアジア選手権を制覇。2000年シドニー大会でも優勝する“離れ業”をやってのけた。

▲低迷する韓国レスリングを立て直せるか、オリンピック2連覇のシム・クォンホ=1999年アジア選手権(ウズベキスタン)

 同サイトによると、引退後は解説員と指導者生活をし、一般の会社員などをしていたという。2014年には世界レスリング連盟(UWW)の殿堂入りした。

 韓国は、1988年の地元オリンピックへ向けて競技力を向上させた。1984年ロサンゼルス大会から2004年アテネ大会まで金メダル獲得の強さを見せ、2012年ロンドン大会でも優勝選手が出た。近年は不振で、2021年東京オリンピックは2選手のみの出場。ともにメダルが届かず、昨年は全世代の世界選手権を通じてメダルが1個もなかった。

▲アジアのグレコローマンの代表的な選手でもあったシム・クォンホ。指導者としての手腕が期待される=同

 

 

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