最終節ベンチのベリンガム、プレーしないのは自己判断だった

写真:最終節で出番のなかったベリンガム。これが最後のドルトムントのユニフォーム姿になるのだろうか ©Getty Images

ブンデスリーガは5月27日に最終節となる第34節が行われ、第33節まで首位に立っていたドルトムントはマインツに2-2と引き分けに終わった。勝ち点2差で追っていたバイエルンはケルンに2-1で勝利し、両者は勝ち点で並んだものの、得失点差でバイエルンが上回ったため11連覇を飾った。

惜しくも優勝に手が届かなかったドルトムントは、イングランド代表MFジュード・ベリンガムが膝の違和感によってベンチスタートとなった。ここまでリーグ戦31試合に出場し、8ゴール5アシストを記録しているチームの中核であり、チームは前半のうちに2点のリードを許す苦しい展開を強いられたこともあって、ベリンガムは途中出場すると思われたが、最後までピッチに立つことなく試合終了を迎えた。

この判断について、ドルトムントのエディン・テルジッチ監督は「ベリンガム本人が決めたことだった」と語っている。スペイン『アス』紙の電信版が伝えている。

テルジッチ監督は試合後「ジュードは(試合前日の)金曜日は非常に調子が良さそうだった。彼自身、その時は先発出場に意欲を見せていたが、試合当日、キックオフの数時間前に私のところに来て、内密に『コンディションは100%ではない。自分ではなく、他の誰かが代わりにプレーしたほうがいい』と伝えたんだ。彼はこの数日間、ピッチに立つために必死に練習してきた。しかし、試合前のトレーニングの時にはコンディションは十分ではなかったんだ」

それでも、テルジッチ監督は試合中、ベリンガムを投入するタイミングを見計らっていた。しかし、同時進行で行われていたケルン vs バイエルンの試合ではバイエルンが早々にリードを奪っており、ドルトムントは勝たなければ優勝できない状況だったため、「逆転勝利を目指してFWを投入しなければならなかったため、最後まで彼を投入することができなかった」という。

ベリンガムは今夏のレアル・マドリード移籍が既定路線とされており、このマインツ戦がドルトムントでのラストマッチとなる可能性が高い。そんなベリンガムに対し、テルジッチ監督は次のようにエールを送った。

「彼が私たちと一緒にいたことが重要だったし、今日の試合でプレーすることがどれほどの意味を持っているのか、誰もが理解していた。彼なしではタイトル争いを演じることはできなかっただろう。彼は偉大なプレーヤーだ。今後、数多くのトロフィーを獲得するだろう。私はそう確信している」

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