小学校で“戦国時代”の運動会

新型コロナの影響で我慢を強いられてきた子ども達に「様々な体験を通して、笑顔になってもらおう」という東京都のプロジェクトが進められています。北区の小学校で行われたのは「戦国時代」をモチーフとした運動会です。

おもちゃの刀を手に、校庭で所狭しとチャンバラ合戦をする児童たち。遊びではなく、立派な授業のひとつです。5月26日午前、北区の王子第一小学校で行われたのは戦国時代をモチーフにした特別授業「戦国運動会」です。

東京都が推進する体験活動プロジェクトのひとつで、グループで協力し問題を解決する能力、「チームビルディング」を養うことを狙いに行われました。競技の前に行われる作戦会議では早速、チームのメンバー同士協力する様子が。

児童:「はじめの方は戦わずに体力を温存して、最後の方になったら倒しに行く」
児童:「1人が正面で戦って、もう1人が回って後ろからやる」

アイディアを出し合い、どうやったらチームが勝ち残ることができるのか、自発的に考える姿がありました。大玉の代わりに大きな米俵を転がす大俵転がしでは、児童たちはお互いに声をかけあうことでスピーディに物事を進められることを覚え、チームで協力する大切さを学んだようです。

6年男児:「こうしたら勝てるとかそういうコツをみんなで言って、そこから戦ったりしたのがよかった」
6年女児:「ここ空いてるからこっち攻撃してとか言ったりできたから、普段関わらない子とも話ができてよかった」
5年女児:「(協力を)意識して思ったより真剣にできて、こんな自分がいるんだなと思った」

通常の運動会とは異なり、経験したことがない競技に挑戦することで適応能力の向上も期待できると校長は話します。

岡本直美校長:「改善策も員が指示をしなくても、子どもたちの中から自然とそういう気持ちが生まれていたとということが良かった」

体験活動プロジェクトはおよそ1700の公立学校から申し込みがあり、都は今後も活用を呼びかけていくということです。

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