ピカピカの校舎大切に 田辺市の本宮小で落成式

コントラバス奏者の演奏に合わせて校歌を歌う児童ら(28日、和歌山県田辺市本宮町で)

 和歌山県田辺市の本宮小学校で28日、新校舎の落成式と記念事業があった。児童や関係者らが参加し、新校舎の完成を祝った。

 移転前の本宮小は、2011年の紀伊半島大水害や18年の台風で校舎が浸水するなど大きな被害を受けた。このため地元から、水害の恐れがない高台へ早期移転の要望が出ていた。

 新校舎は木造平屋で、延べ床面積は約500平方メートル。児童らは4月から使用している。また、隣接している中学校も一部を小学校が使用するため、コンピューター室を理科室・理科準備室にするなどの改修工事をした。

 式では、真砂充敏市長が「木のぬくもりを感じる、紀州材をふんだんに使った校舎。この学校を造るためのお金の中に『森林環境税』を使っているということを覚えていてほしい」と話し、森林環境税についても説明した。

 6年生で児童会長の塩嵜愛莉さんは「どこを見渡しても全てがピカピカ。この学校をいつまでもきれいに大切にしていきたい。私たちや地域の人にとって家のように慕われ、集まってもらい、楽しく笑顔に包まれる学校になることを夢みている。旧本宮小のようにみんなに愛される校舎になるように頑張っていきましょう」と話した。

 育友会や自治会などでつくる同小校舎建築委員会主催の記念事業では、記念DVDの上映やコントラバス奏者によるミニコンサート、サクラの木の植樹をした。

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