投打ともみんなでつないだ 週末 広島カープ3連勝 森下暢仁 復帰後 初勝利 貯金も2に

広島カープは、本拠地での週末のヤクルト戦で3連勝しました。森下暢仁 も復帰後、初勝利するなど、明るい話題も満載です。3試合を振り返ります。

5月26日(金) 広島 vs. ヤクルト(マツダスタジアム)

交流戦前、最後の3連戦となる金曜日の初戦は、2年目の 黒原拓未 が、1軍初めての先発マウンドに立ちます。その黒原は初回、立て続けにヒットを打たれて、ノーアウト・ランナー2塁・1塁といきなりピンチに。

しかし、ここから黒原のギアがフルスロットル。まずは直近5試合の打率が4割越えと好調の山田に対し、低めのカットボールで空振り三振に。村上をセカンドフライに打ち取ったあと、5番・オスナをチェンジアップで空振り三振に。序盤のピンチを切り抜けます。

黒原に楽をさせたい打線は、そのウラ、2アウト・満塁のチャンスで6番・坂倉将吾 。前日の負傷を感じさせない鋭い一打で2点を先制します。

3回には1アウト・ランナー3塁・1塁で7日ぶりにスタメンの 田中広輔 。「みんながつないでくれて、いい追加点になった」と1か月ぶり、ことし3本目のホームランでヤクルトを突き放します。

大量援護をもらった黒原でしたが、4回、ヤクルト打線につかまってしまい、3失点。課題の残る先発初登板となりました。

カープは、その後、大道温貴 、戸根千明 、島内颯太郎 、ターリーと中継ぎ陣が大奮闘します。9回は、矢崎拓也 が、ランナーを背負いながらも最後はしっかり抑えて試合終了。連敗を止め、勝率5割に戻しました。

広島カープ 田中広輔 選手
「出た試合では、なんとかチームの勝利のためにという思いで打席に立っています。まだまだ厳しい戦いが続きますが、最近、空席が目立っていますので、どうかスタジアムを埋めて、真っ赤な声援をわれわれ選手に向けてくれたら幸いです。あしたもがんばります。ありがとうございます」

5月27日(土) 広島 vs. ヤクルト(マツダスタジアム)

土曜日の先発は、今シーズン、初勝利を目指す 森下暢仁 。去年9月以来のマツダスタジアムのマウンドで初回、いきなり満塁のピンチを背負います。それでも前日にタイムリーを放っていた相手を抑えます。

3回には、オスナの強いゴロを今シーズン初めてのサード・スタメンの 田中広輔 が、ファインプレー。森下を盛り立てます。

中盤以降は、試合中にフォームを修正した森下の奪三振ショー。持ち球すべてが決め球となり、7回までスコアボードにゼロを並べます。

先週、森下へ1点も援護できなかった打線は、この日も6回までわずか2安打と苦戦しますが、0対0の7回ウラ。ノーヒットで2塁・1塁のチャンスを作ると、打席に入る前に「そろそろ打ってくるわ」と森下に伝えていた5番・西川龍馬 。有言実行の一打が決勝点になりました。

7回・無失点の森下は、4度目の先発で今シーズン、初勝利です。

広島カープ 森下暢仁 投手
「(右ひじの手術で)全然、投げられなかったんですけど、なんとか、きょう、マツダスタジアムで1勝できて、いいスタートがここから切れるように、チームのために腕を振ってがんばりたいと思います。応援よろしくお願いします」

広島カープ 西川龍馬 選手
「いや、冗談半分で『そろそろ打ってくるわ』って言ったら、ほんまに打てたので、よかったです。交流戦前の最後になりますので、あした、勝って、しっかり貯金を作って、交流戦に挑みたいと思います。また、応援よろしくお願いします」

5月28日(日) 広島 vs. ヤクルト(マツダスタジアム)

いい流れのまま迎えた日曜日の3戦目。電光石火の早業で先制します。初回、先頭打者の 菊池涼介 。ストレートをとらえ、自身、2年ぶり、4度目の先頭打者ホームランで幸先よく1点を先制します。

先制点をもらった先発・アンダーソンは、序盤からストレート・変化球、コントロール全てがさえ渡り、ヤクルト打線を翻ろう。付け入るすきを与えません。

追加点がほしいカープは、5回、先頭打者のルーキー・中村貴浩 。持ち味の積極打法で初球を打ち返し、塁に出ます。

ワンアウト後、菊池もヒットでつなぎ、ランナー3塁・1塁として、ここで打席には4試合連続、2番でスタメン出場の 上本崇司 。3塁線への当たりは、ヤクルトのまずい守備もあって、2点タイムリースリーベースに。好投のアンダーソンを援護します。

追加点をもらったアンダーソンは、その後、村上に一発を浴びたものの、それ以外は完璧な内容で7回を投げ、4安打・無四球・1失点でマウンドをリリーフ陣に託します。

そして、2点差で迎えた9回裏。マウンドには3連投となる 矢崎拓也 ではなく、島内颯太郎 が上がります。首脳陣の期待に応えたい島内は、2アウトから連打でランナーを出すも、最後はきっちり得意のストレートで締めくくり、入団5年目でうれしいプロ初セーブ。

見事、ヤクルトを飲み干して、同一カード3連勝を飾ったカープ。貯金を2として、いよいよ交流戦へ突入です。

広島カープ アンダーソン投手
「きょうはゾーンの中にしっかりと真っすぐ投げ込んで勝負しながら、勝利に導く投球をすることを心がけました。坂倉捕手に捕ってもらったら、すごくペースよく、気持ちよく投げられますね。ありがたいです」

― 1回には横にいる菊池選手のホームランがありました。非常に勇気づけられたのでは?
「すごい」

広島カープ 菊池涼介 選手
「打った瞬間はどうかなと思ったんですけど、すぐ風を見て、行ったんじゃないかなと思いました。ぼくのすぐ後ろに 上本さんが試合に出れば、必ずこういう結果を出してくれていますので、はい。つなげられたんじゃないかなと思います」

広島カープ 上本崇司 選手
「いや、菊さんがつないでくれたので、ここは打たないと、またヤジられるなと思って。サードゴロかなと思ったんですけど、やっぱり日ごろの行いですかね。来週から交流戦が始まりますので、なんとか勝ち越しして、また、選手一丸となって、がんばりたいと思いますので、大きな、大きな声援をよろしくお願いします」

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