「さらば、佳き日」に伊藤あさひ、加藤小夏、高月彩良、姜暢雄、小沢真珠の出演が決定

山下美月と鈴木仁がダブル主演を務め、テレビ東京系で6月12日からスタートするドラマプレミア23「さらば、佳き日」(月曜午後11:06)。主人公2人と関わっていく友人や家族を演じる新たなキャストが発表された。

「さらば、佳き日」の原作は、「ひだまりが聴こえる」(文乃ゆき名義)で知られる茜田千氏の同名コミック。ある地方都市に“新婚夫婦”として引っ越してきた広瀬晃(山下)と桂一(鈴木)は、仲むつまじく穏やかに新しい生活を始める。しかし、2人には誰にも言えない大きな秘密があった。実は2人は“兄妹”。そんな2人を取り巻くさまざまな人間関係を描くヒューマンラブストーリーだ。

伊藤あさひは、桂一の友人で珠希の幼なじみの牧嶋剛を演じる。剛は女性からモテるが、高校時代に同性愛をカミングアウト。しかし、周囲はそれを本気にしていない。

剛について「マイペースでありながらも、りんとした頼りがいのある印象を受けた」という伊藤。「本当の感情はあまり表には出ることがなく、どこか寂しさを持っているキャラクターでもあります。繊細にお芝居で表現できたらと思っています。社会的な普通、常識ってなんだろうと考えさせられるドラマになると思います。自分自身もそこに立ちすくむことなく、精いっぱい、牧嶋剛を演じます。とても人間らしい登場人物たちに共感していただけるとうれしいです」とコメントしている。

加藤小夏は、晃の親友・森珠希役を務める。母親が若い男性と蒸発して以来、父親と2人暮らしをしている珠希は、中学卒業後は晃と同じ高校へ進学。剛に対する思いが心の中に芽生え始めていたことに気付く。

「原作を読んだ時、珠希の温かさと柔らかさ、純粋で真っすぐな心がひしひしと伝わってきました。そういった彼女の魅力を常に大切にしたいと思います。そして珠希の周りに居る皆の気持ちを珠希なりに真摯に受け止めていきたいです」と意欲をのぞかせる加藤は、「晃、桂一、剛、珠希、皆のことを言葉で表すのは難しすぎて、私にはできません。ぜひ、画面を通して彼らの生きざまと心情を皆さんに見ていただきたいです。この作品をすべてご覧になった時、明日を生きていく活力に少しでもなれたらと思います」と述べている。

高月彩良は、桂一の大学の演劇サークルの仲間・岡田敦子役。桂一と仲良しで、それゆえ晃を不安にさせる存在となる。

敦子という人物について「自分をしっかりと持った人間だなという印象です。夢を明確に持っていて、そこに向かって真っすぐに生きているところが、すてきだなと感じました。言葉の端々から伝わる、あっけらかんとした態度が男前な爽やかさをまとっていて、そこが敦子ちゃんの好きな部分なので、パワフルでいることをモットーに演じられたらいいなと思っております」との印象を話し、「初めて原作に目を通した時、久しぶりにドキドキと胸が鳴りました。こんな角度の恋愛漫画があるのだと読み進める手が止まらなかったのですが、一筋縄ではいかない愛のお話が苦しくも、温かくほっこりさせてくれる、兄妹2人を応援したくなる作品です。一緒にドキドキしましょう」とメッセージを寄せている。

そして、心配性な珠希の父・森恭一役を担う姜暢雄は「実は父親役はあまりやったことがないので、今から胸の高鳴りが止まりません。娘役の加藤小夏さんもとてもかわいらしい方で、うざいお父さんにならないようにしなければと思っています(笑)」と気を引き締める。また、「僕の役は、妻に家を出て行かれて苦悩を背負いながらも、娘と2人仲むつまじく暮らす少し頼りない父親役です。台本や原作を読むたびに愛らしくて切なくて、甘酸っぱくて苦くて、いろんな色が描かれています。繊細な心模様を大切に演じさせていただきます」と意気込んでいる。

晃と桂一の母で、仕事一筋な広瀬奈緒美を演じる小沢真珠は「私が演じる広瀬奈緒美の第一印象は、子どもたちのことより、自分の仕事や人生にしか興味のない女性という印象でした。が、読み進めていくと、彼女なりに子どもたちのことを大切に思っているように感じました。でも過去に自分の両親とのいざこざや、不幸な出来事などがあり、独特の価値観で子育てをしてきたのだと思います。そんな母親の下で育ったから、桂一と晃のような兄妹愛ができてしまったと思うので、奈緒美の弱さゆえの強がりや、感情の浮き沈みを表現していけたらと思っています」と自身の役の背景を分析。加えて「今までも何度も感情の起伏が激しい女性を演じてきましたが、今回はまた違ったタイプの激しい女性なので、新しい豹変ぶりを楽しみにしてください」とアピールしている。

また、オープニングテーマとして、アニメやマンガのキャラクターの新解釈をコンセプトにしたインスパイアソングで話題のシンガー・ソングライターの珀の新曲「糠星の備忘録」が決定した。

はかないピアノの旋律が印象的なこの楽曲は、ハイトーンボイスによる刹那的なサビでは、他人や社会の目を気にしながらも、目を背けていた自分の本当の気持ちに気付いてしまった感情を描き、シンプルな言葉ではなく繊細に表現されているドラマの世界観にぴったりな構成となっている。

珀は「愛の形は人によってさまざまで、正解などないのだと、あらためて思うきっかけを与えてくれたのが、この『さらば、佳き日』という作品でした。少し切ないけれど、穏やかで温かい晃と桂一の日常に、音楽で彩りを添えられることをとてもとても光栄に思います。新しく出合ってしまった感情に戸惑い、葛藤しながらも、どうしようもなく心ひかれてしまう。どうしようもなくいとおしいと感じてしまう。そんな、加速して止まらない思いを歌に込めました」と表している。

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