「太平洋高気圧が弱い見込みで曇りや雨が続く可能性が…」今年の梅雨は長引きそう【気象予報士解説】

気象庁は5月29日、静岡県を含む東海地方が梅雨入りしたとみられると発表しました。平年よりも早いスタートとなった梅雨ですが、2023年はどうやら長引いてしまいそうです。

2023年は早くもこの時期がやってきました。気象庁は29日、静岡県を含む東海地方が梅雨入りしたと発表しました。平年より8日早く、2022年より16日早い梅雨入りとなります。

<観光客>

「梅雨にうたれた後のアジサイの方が、迫ってくるものがあるような気がしましたね。ひと際美しくなっている感じがしましたね」

「いきいきして見えますね。(梅雨入りで)ラッキーです、本当に」

梅雨入りを平年よりも早めた要因は、北にある前線と南にある台風2号です。29日の天気図を見ると、日本海に前線が停滞しています。ここをめがけて台風2号などがもたらした暖かく湿った空気が流れ込んだため、県内は朝から雨が降ったりやんだりが続きました。

<田中健太郎気象予報士>

「この前線と台風の影響で、30日以降も県内は雨の予報です。このため気象庁は29日、梅雨入りしたと判断したものとみられます」

気になるのは、今後の空模様。2023年の梅雨は長くなることが予想されているのです。

<田中健太郎気象予報士>

「太平洋高気圧がポイント。この高気圧が平年だと日本をしっかり覆うが今年は少し勢力が弱い見込み。すると、高気圧のふちに回るように静岡県内には湿った空気が流れ込み、7月前半まで曇りや雨の日が続いてしまう可能性がある」

平年の梅雨明けは7月19日頃。少なくともスタートが早い分、梅雨の時期は長くなり、雨量に関しては平年並みになることが予想されています。

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