背番号10の未来に暗雲…メッシとファティが相容れない3つの理由とは

写真:メッシから背番号10を受け継いだファティ。メッシとの“再共演”は果たされないのだろうか ©Getty Images

バルセロナに所属するスペイン代表FWアンス・ファティ。クラブのアカデミー出身で、20歳にしてリオネル・メッシ(現パリ・サンジェルマン)から背番号10を継承した“至宝”だが、クラブでの未来は保証されておらず、逆に今夏の放出の有力候補になっている。

ファティ自身はバルセロナから移籍する意思がないことをこれまでに何度も公表しているが、彼の将来は彼自身が決められるものではなく、あるスタープレーヤーの動向次第だという。スペインのウェブメディア『ELGOLdigital.com』が報じている。

そのスタープレーヤーとは、他でもないメッシである。メッシとPSGとの契約は今シーズン限りで満了を迎える。現状ではそのまま退団する可能性が高いとされており、選択肢の一つとして挙げられるのが2021年夏に袂を分かったバルセロナのへの帰還である。

バルセロナのジョアン・ラポルタ会長は、以前からメッシを復帰させるためにあらゆる手を尽くすことを公言している。そして、メッシを迎え入れるとファティとの間で様々な“問題”が生じるという。

第一に、ラ・リーガではサラリーキャップ制度が導入されており、メッシを迎え入れるためには選手を売却してクラブ財政に余裕を持たせるとともに、チームの年俸総額を低く抑えなければならない。ラポルタ会長としては、20歳と若いファティを買い手がつきやすい選手のため、可能な限り高値で売却したいと考えているという。

第二に、メッシがバルセロナに加わった場合、現チームでラフィーニャがプレーする右サイド、あるいはファティのいる左サイドでプレーすることになる。序列的には間違いなくメッシのほうが高くなるため、ファティは出場機会が激減する可能性が高い。

そして第三に、ファティはもともとメッシの兄であるロドリゴ・メッシ氏と代理人契約を結んでいたが、ロドリゴ氏との間に問題を抱え、2020年8月にジョルジュ・メンデス氏に代理人を変更した経緯がある。これにより、メッシとファティの間には確執があると言われている。

『ELGOLdigital.com』は、代理人のメンデス氏はファティの移籍金として4500万ユーロ(約67億6200万円)以上の金額を支払うクラブを欧州内で探しているとしているが、現状でそのような交渉相手は見つかっていないという。

 一方、メッシに関しては、サウジアラビアのアル・ヒラルが今シーズン限りでバルセロナを退団するセルヒオ・ブスケツやジョルディ・アルバ、そしてヴィッセル神戸からの退団を明らかにしたアンドレス・イニエスタともどもメッシを獲得して“バルセロナ化”を進めるという報道が。バルセロナとしても予断を許さない状況が続いている。

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