精子成熟のタンパク質発見 阪大、男性不妊解明に期待

 精子の成熟に不可欠なタンパク質をマウスで見つけたと、大阪大チームが30日までに英科学誌に発表した。ゲノム編集技術でこのタンパク質を作れなくした雄は不妊となった。チームは「男性不妊の原因解明や、男性用の避妊薬の開発につなげたい」としている。

 チームによると、見つけたのはタンパク質「NICOL(ニコル)」。精子は精巣で作られ、「精巣上体」と呼ばれる組織に送られて成熟するが、ニコルを作れなくした雄は精巣上体に異常が出ることが分かった。精子を成熟させるメカニズムにスイッチを入れる役割をニコルが担っているとみられる。

© 一般社団法人共同通信社