同性婚名古屋訴訟で判決 憲法違反訴え、全国4件目

名古屋地裁

 同性同士の結婚を認めない民法などの規定は憲法違反だとして、愛知県内の30代の男性カップルが国にそれぞれ100万円の損害賠償を求めた訴訟で、名古屋地裁(西村修裁判長)は30日、判決を言い渡す。

 同種訴訟は全国5地裁で起こされ、4件目の判決。先行訴訟の判断は「違憲」1件、「合憲」2件と分かれていた。

 原告2人は婚姻届を出したが受理されず、2019年2月に提訴した。訴訟では、同性婚を認めないことは、法の下の平等を定めた憲法14条が禁じる差別的な取り扱いだと主張。婚姻について定めた憲法24条も同性婚を禁止しておらず、同性婚を認めていない民法や戸籍法の規定は違憲で、男女カップルが享受する法的権利を受けられないのは不当だと訴えた。法整備をしないのは怠慢だとも主張した。

 国側は24条に「両性」などの文言が用いられていることから、同性婚を想定していないと反論。同性婚を認める法律を設けないことが違憲とは言えないとしていた。

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