学校浸水対策へ手引公表、文科省 「10年に1度」の災害を想定

 文部科学省は30日、豪雨や台風による学校の浸水対策の手引を公表した。従来の「千年に1度」クラスの大規模水害への想定だけでなく、「10年に1度」など、より発生確率の高いリスクへの備えを教育委員会などに促す。被害の想定規模を縮小して対策に取り組みやすくする狙いがある。

 手引では、自治体の河川管理部署と連携し、学校ごとの詳細な被害想定を把握し、リスクに応じた優先度を設けるよう要請。避難計画や、被害収束後に学校を再開させる手順を整備する必要があるとした。ハード面は(1)建物への止水板設置(2)電源設備や職員室を上階に移す(3)増改築時に校舎を「高床」にする―などを挙げた。

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