アルテタ監督が明かしたジャカとの会話。「君には疑問符が付けられている」

写真:最終戦でファンから温かい声援を送られたジャカ ©Getty Images

プレミアリーグは5月28日の第38節で2022-23シーズンの全日程を終えた。その最終節でアーセナルはウルブスとホームで対戦し、5-0の快勝を飾ったのだが、この試合でチームの1点目、2点目を挙げ、後半にガブリエウ・ジェズスのゴールをアシストする活躍を見せたのがスイス代表MFグラニト・ジャカだった。

ジャカは今シーズン限りでのアーセナルを退団し、レヴァークーゼンに移籍することが濃厚とされており、このウルブス戦がアーセナルでのラストマッチとなる可能性が高い。

そしてウルブス戦の試合後の記者会見において、ミケル・アルテタ監督がジャカと昨シーズン終了後に交わした会話について明かした。イギリスのウェブメディア『フットボール・ロンドン』が報じたところによると、アルテタ監督は記者会見で次のように語った。

「1年前、私は彼にこう言った。『君には疑問符が付けられている。だからもっと成果を出さなければならない。パフォーマンスをさらに高めなければならない。君がここでプレーし続けられるかどうかは、私にとってもチャレンジだ』とね。彼はオフに入ったが、恐らくその次の日からトレーニングをしていたと思う。プレシーズンキャンプには4キロも減量した姿で現れた。精悍な顔つきだったし、やる気に満ちあふれていた」

そして公式戦通算で47試合に出場し、9ゴール7アシストを記録したジャカの今シーズンの活躍ぶりについて、アルテタ監督は次のように賛辞を送った。

「彼は並外れた存在だった。チームの中心人物として躍進に貢献してくれた。誰もが彼の功績を高く評価している。私にとってはそれが非常に喜ばしいことだ」

ジャカは2019年10月のクリスタルパレス戦で途中交代を告げられた際、サポーターからブーイングを浴びせられたことに激昂。ユニフォームを破り、キャプテンマークを投げ捨て、ファンに暴言を吐くという暴挙に出た過去がある。

これによってファンとの関係は悪化したものの、彼は自身のパフォーマンスで信頼を取り戻した。ファンが歌うチャントは「俺たちにはグラニト・ジャカがいる」から、ウルヴス戦では「グラニト・ジャカ、君に留まってほしい」に変わったが、残念ながらその願いが聞き入れられる可能性は低いと言えそうだ。

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