今春卒業の県内高校生就職率99.1% 依然高水準、企業の採用意欲高く

 山形労働局は29日、今春県内の高校を卒業した就職希望者の就職率(4月末最終)が99.1%だったと発表した。前年を0.7ポイント下回ったが、12年連続で99%台の高水準となった。県内就職を希望した人の就職状況を示す県内就職率は98.9%。就職希望者が1995年度の統計開始以降最少だったことに加え、企業の採用意欲が高かったことを受け、県内求人倍率は過去最高の3.91倍だった。

 23年3月卒業の高校生の就職希望者(自営、縁故、公務員を除く)は前年同期比0.9%減の2036人。少子化や進学率の上昇などの影響で過去最少だった。就職内定者数は2018人。県内に就職を希望したのは1658人で、うち1640人が内定を得た。就職者の県内割合は81.3%。

 県内の求人数は前年同期比14.8%増の6490人。本県基幹産業の製造業は前年同期比17.8%増の2233人で、建設業は1.0%増の1323人。運輸・郵便業は61.7%の大幅増で742人、卸・小売業は6.4%増の666人だった。

 山形労働局では、就職が決まっていない生徒に対する個別支援を学校と連携して継続するとともに、新卒者の職場への定着にも力を入れていく。

 地域別の就職率は高い順に最上100%、置賜99.5%、庄内99.0%、村山98.9%。大学生の就職率は前年同期比0.6ポイントアップの98.4%、短大生は0.7ポイント上がり98.4%、高等専門学校生は1.0ポイントダウンの99.0%、専修学校生は0.6ポイント上昇し99.1%。

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