日本のK-POPファンにもメジャーな存在、ジェジェが放送局を退社しフリーになった心境明かす

K-POPファンなら、知らない人はいないであろう“放送人”ジェジェがSBSを退社し、フリーとなったことを自らの口で説明した。ジェジェはこれまで、韓国放送局のSBS社員でありながら表舞台に立ち“半分社会人・半分芸能人”という特殊な立ち位置で活動を行っていた人物だ。

退社に言及したのも、彼女がブレイクするきっかけとなったSBSの公式YouTubeチャンネル「文明特急」で行われた。同番組は、彼女のユニークなトーク展開によって、ゲスト出演したK-POPアイドルや俳優が他番組とは違う一面を見せるのが特徴だ。その結果、ジェジェはさまざまなファンから大きな支持を集め、購読者数は192万人にも及ぶ。

ジェジェの人気の秘密は、それだけではない。彼女の持つ卓越した洞察力により、番組内でゲストが能動的にやりたがらないことを(歌う・踊る・笑いを取りに行くなど)むちゃぶりせず、あえて“愛嬌(あいきょう)禁止”を掲げ、ゲストとファン両者の心に寄り添った番組進行をするため、出る側も見る側も安心して視聴できるのだ。さらにゲストの情報をくまなく調べて臨み、メンバーすら知らないようなことまで把握していると言い、彼女への信頼はとても厚いのだ。

ジェジェという存在が韓国芸能界で広く知られて以降、社外活動も活発になる。アーティストのリリースイベントMCをはじめ、音楽祭の司会やトーク番組、ミュージックビデオなどにも出演している。

そんな彼女の“SBS退社”が報じられ、業界内にとどまらず世間からも大きな関心が寄せられた。「文明特急」番組制作スタッフへ確認の電話は殺到し、混乱が巻き起こったそうだ。

番組では、スタッフからインタビュー形式でジェジェが答えている。退社することに対して「2015年に入社してずっと働いてきましたが、辞めようと考えていたのは5年ほど前からです」と明かした。また「(SBSの)おかげでとても多くのインフラを享受することができましたが、新しい挑戦を一度やってみるのもいいのではないかという判断と決心ができたので、会社を離れることにしました」と伝えた。

インタビュアーから「もしかして大金が積まれて、ヘッドハンティングされたのでは?」とぶつけられたジェジェだったが「それはまったくないです。大物になって自分をアピールする時間が必要ですね(笑)」と笑った。

では、なぜ安定的生活を手放すのかと問われ「長い人生で、長期的な目標を立てて生きている方たちがどれだけいるんだろうか。私はそんなにいないだろうと思います。その都度、忠実に対応している人がほとんどではないでしょうか」と言い「これまでも一人でその都度、何とかうまくやってこられたから、一度(安定を)手放して変わらずやってみようと思っただけです」と話す。しかし人知れず退社ストレスがたまっていたようで「帯状疱疹(ほうしん)と一生付き合うことになりました」と述べている。

最後にジェジェは「(文明特急の)同じような構成に疲れている方も多いと思います。今後はそういう部分で、活気を取り戻していきたいと思います」と、今後も番組MCは継続することを報告した。

(よろず~ニュース・椎 美雪)

© 株式会社神戸新聞社